ドキドキの先に……
【魅惑の一言】
「こういう人が好きなんだよね」ーー冒頭の写真のように、
こう言われて見つめられたら、皆さんはどんな感情が湧きますか?
僕はもうイチコロです。ドキドキは最高潮まで上がりますw
こうなったらもう止まりません♪
人には一次感情と二次感情というものがあるようで、
一次感情・・・本能
二次感情・・・理性
コレで自分をコントロールするそうですw
...こんな高度な技、僕には使えないw
ある日のイベントで、僕は美女に出会った。
その方は気さくで気立てがよく、周囲を笑顔にする天才だった。
とあるイベントで出会った此の方は特別な空気感を持っており、空気を回すのがとても上手い。笑い話に花が咲く。あまりに盛り上げ上手なので同じ参加者から「サクラかw」とイジられるほどw。「サクラじゃないですよ⁉︎w」ーー間髪いれずに放つその言霊でさらなる笑いを呼びこむ。やはり天才だ。
シーンは変わって。
此の方が「お隣良いですか?」と。その様は…もはや接待であるw
そしてその極上の接待を受ける僕。
話を引き出してもらううちに気付いたのは、此の方実はめっちゃ聞き上手だと言うこと。先程まであれだけ場を盛り上げていた人とは思えないくらい、2人になると静かに言葉を紡ぎ出していく。癒される言葉の数々に自然と気分が良くなる。
此の方と過ごす時間はとても楽しい。
2人のやり取りは恋愛の話に。話しやすい空気を作ってくれる此の方の前で、口下手な僕の話はもう止まらない。一生懸命語る僕を笑顔で見つめる君。
話しながら感じる僕の心臓の鼓動は、大きな音を立てて僕の耳に聞こえてくる。
もうたぶん、好きになる寸前だ。
好みのタイプを聞かれ、此の方に聞き返す僕「どんな人がタイプなの?」と。
「短髪で筋肉質で笑顔がクシャ♪ってなる優しい人♪」ーー
これは僕が色んな人から言われてきた嬉しい言葉ではないか!
「もはやこれは…」と僕。
高鳴る鼓動はもう止まらない。
此の方への興味はもう止められない。
そして此の方からココで、
笑顔で放たれる一言。
「そういう人が好きなんだよね♪」と……。
その笑顔とその言葉に僕の胸は一瞬で貫かれた。
もうイチコロである。
ドキドキは最高潮に達し、他の参加者が全く目に入らなくなった。
僕の恋の始まりである。
【数日後】
此の方とはその後、何度か飲みに行くようになった。
毎回、時間を作ってくれることが嬉しく、
共に過ごす時間が楽しい。
友達との飲み会に行けば場を盛り上げ、
一周まわって一息つくと僕の隣に。
そして極上の接待が始まる。
また僕の楽しい時間の始まりだ。
楽しい時間も終わると駅まで送る僕。
僕「いつも楽しい時間をありがとう!」
此の方「こちらこそいつも楽しい時間をありがとうございます♪」
このいつものお礼返しと笑顔をもらう度、僕の心はとても穏やかになる。
帰り際の弾む会話の中で僕はずっと気になってたことを聞いた。
僕「彼氏はまだ欲しいと思ってる?」
此の方「…思ってますよ♪」
今も欲しいか聞くと、笑顔で答える此の方。
チャンスだと思った!
本当は〝付き合おう〝と言いたかった。
でもまだ早いとも思った。
だから僕は話ながら考え、今言える精一杯の思いを勇気を出して伝えた。
「好きになっても良いですか?」と。
その言葉の後、一瞬の無音が続き、僕の鼓動だけが音を成す。
答えが気になる。
そして此の方は、笑顔で頷き「嬉しいです。ありがとうございます」と。
僕は嬉しかった。
嬉しくて差し出した手を此の方は握ってくれ、僕らは帰宅した。
僕の楽しい帰り道である。
End.